スイス人に新撰組について説明した
姉の知り合いの日本語のできるスイス人に
「新撰組とはどういう団体ですか?」
と聞かれたので、以下のように答えた。
「私も詳しくは知らないので、間違っているかもしれません。
新撰組は江戸時代末期に活躍した刀を持った農民たちの集団です。貴族階級のサムライではありませんでした。
彼らはバクフ、つまり当時の政府に雇われて、反政府勢力を取り締まりました。テロ行為をもくろんでいた集団を事前に襲撃したイケダヤ時件というのが有名です。
ですが最期に反政府勢力が勝ちメイジ政府ができて、バクフ政府側の彼らは消えました。
もっとも彼らは反政府勢力に倒される前に、仲間同士で殺しあう内部ゲバルトを繰り返し行い自滅に近い形で衰退しました。
連合赤軍はご存知ですよね?ソウカツというリンチを繰り返して仲間同士殺しあった集団です。理念を重視して、それからわずかでも外れたとみなすと些細な理由で仲間を粛正した人たちです。
新撰組もキョクチューゴハットという名目で仲間同士際限なく殺しあいました」
「しかし新撰組は日本でとても人気があります。一方で連合赤軍は日本でとても人気がありません。何故でしょうか?」
「新撰組は刀を振り回してクールだからです。それに多くのドラマ、マンガ、アニメや小説、芝居にもクールな役で出てきます。日本人はクールなサムライにあこがれます。
スポーツで日本選手が活躍するとサムライと呼ばれます。自分たちの先祖は農民なのに、サムライの後継者であることを誇る人もいます。
とにかくサムライは人気があります。だから新撰組も好かれています」
「よく分かりました。ありがとうございました。ところであなたも新撰組は好きですか?」
「嫌いです。だから私の説明はフェアでないかもしれません」