考察

浅草には昔からなめし皮職人やトサツ業者が多くいた。 そして私の義姉の家は、浅草で昔からトサツ関係の仕事で生計を立てている。 このことの意味は分かる人には自明なことである。 結婚式の前後には、ご親切にもそのことをわざわざご注進に来る奴がいた。 …

命を数字として扱うことについて

先日、ネットの掲示板を見ていて、命を数字としてしかみない医療行政に苦言を呈する発言を見かけた。 具体的に病院などで不愉快な経験をしての発言なのかもしれないが、私はやはり行政は命を数字として扱うべきだと思うのである。 もちろん私にとって命は数…

陰謀論は善人と親和性が高い

昨日、私は殺人の是非を問い続けることの意義を書いた。 その際、はあちゅう主義というブログを引き合いに出して「殺人を自分とは無縁なものとして、人を殺してはいけない理由を考えることさえ許さないとする姿勢」を批判した。 調べたところ、この方はネッ…

私は「どうして殺人をしてはいけないか」という愚問をやめはしない

自殺したがる知人に対して私はいつも思う。 本当に死にたいのならば、殺して差し上げてもかまわない、と。 ただし、本当に死にたいのならば、という条件付きで。 実際には彼らは死にたいのではなく、生き難いだけなので、私も殺したりはしない。 彼らが生き…

死の勝利

人は「その時」が来るまで「その時」のことを考えない。 それは高確率で起きるのに、そのことを考えない。 パンデミックはある日突然始まる。 それは新型ウィルスの世界規模の爆発的感染である。 昨年末に鳥インフルエンザの人から人への感染がパキスタンで…

言論の自由について

私は言論の自由を大事にしたい。 それは私が他人を際限なく罵りたいからであり、また好き勝手に罵倒されたいからである。 人に会っては人に噛み付き、仏に会っては仏に噛み付く。 今日は陰謀主義の左翼に石を投げ、明日は歴史修正主義の右翼に石を投げる。 …

日本で暗殺をしてはいけない理由について

私は昔、暗殺やテロがいけない理由について悩んだことがある。 テロは無条件で悪いことになっているが、その理由が私には分からなかった。 しかし私は最終的には暗殺をしてはいけないと結論づけた。 終生実行しないことにした。 だからこそ、私はここにこれ…

日本と遊ぶな 子供たち(タイトル意味なし)

日本の景気はまだ良くなることはないだろう。 金融政策が失敗を続けているのだから、これは明白なことだ。 国内の需要は停滞を続けている。 この問題の解決は個人にできるものではなく、マクロレベルで対処するしかない。 だがそれをできる地位にいる人はそ…

老害

「成長、成長と言って物価の安定を破るようなことは許されない」 実家で久しぶりにテレビをつけたとたんに、こんな発言が飛び込んできた。 発言主は民主党元財務事務次官の藤井裕久氏。 報道2001という番組で新日銀総裁に武藤氏が選ばれたことに対しての…

「ライトノベルの世界観はトンデモか?」

トンデモ本の世界Vのあとがきで山本弘氏が、最近の小説やゲームがどんな舞台(未来世界、異世界、月面都市)を採用していても、その中身が現代日本でしかない、と苦言を呈していた。 たとえばガンパレードマーチは幻獣に侵略されて、50年に及ぶ戦争の果て…

文明崩壊(1)の続き 需要と供給はどうすれば向上するのだろうか? まずは供給について考えよう。 供給面の向上なしに長期的な経済成長はありえない。 だがそれをどのように向上させればいいのかは、経済学でもまだよく分かっていないことだ。 ただ大ざっぱ…

人類はいつか必ず絶滅する。 人間がいつか必ず死ぬように、種もまた必ず滅ぶようにできている。 0%の確率についてなんか考えるだけ無駄なことだが、奇跡的な幸運が無量大数回重なって人類が何十億、何百億年先にと存続していたとしても、宇宙の終わりとと…

斧で家族を・・・と言えば「ひぐらし」ではないはず

「ひぐらしのなく頃に」という同人ゲームがある。 だがそれは同人の枠を超えて、小説化、マンガ化、アニメ化、ゲーム化、映画化と拡大を続けている。 その「ひぐらし」だが、最近起きた斧を使った犯罪事件と牽強付会な解釈で結び付けられ、そのためアニメの…

震災に備える

天災は忘れた頃にやって来るこの言葉を残したのは、寺田寅彦(註1参照)である。そもそも人間には近い将来の利益を過大評価し、遠い将来の利益を過小評価する傾向がある。 進化生物学によると、目の前の獲物を逃すと将来にそれを再び獲得することが困難だっ…

科学とは何か(2)経済学(旧玄文講再録)

以前、私がまだ学生だった頃、研究室の同僚と経済政策について話しているうちに、彼らは 「経済学なんてつまらないよね」 「ノーベル経済学賞なんて要らないものだ」 なんて言い出したことがある。 そして挙げ句には 「世界で一番、純利益を多く出した経営者…

科学とは何か(1)総論(旧玄文講再録)

科学というのは何だろうか?客観的な事実の集合だろうか。世界で起きている現象を明快に説明してくれる百科事典だろうか。 私が思うに、科学とは『結果そのもの』のことではなく『結果に至る手段』の名前である。 科学とは真理ではなく、真理を求める人間の…